BIRTH OF THE COOL/MILES DAVIS■マイルス・ディヴィスはモダンジャズの基礎であるビバップを実践した重要人物、チャーリー・パーカーからアドリブプレイを伝授された。しかしながら一発勝負でなれ合いの即興に対してマイルスは編曲に興味を持つようになる。熱い即興からクールな編曲。必然性を持って生まれたこの作品は大変な反響を呼ぶが、反対意見が多いのも事実だ。ギル・エヴァンスやジェリー・マリガンらのアレンジによる9重奏団のすばらしいハーモニーとオーケストラサウンドは、いずれにしても楽曲としての充実とその完成度はさすがでいつまでも色あせること無く、やはり歴史上重要な1枚であることは間違いない。このサウンドは直後に盛りあがった50年代のウェストコースト・ジャズなど、のちのジャズ史に多大なる影響を及ぼした。
●マイルス・デイビス(tp)カイ・ワインディング、J.J.ジョンソン(tb)リー・コニッツ(as)ジェリー・マリガン(brs)アル・ヘイグ、ジョン・ルイス(p)マックス・ローチ、ケニー・クラーク(ds)
1949年1月21日、4月22日、1950年3月9日録音/2016年10月7日発売
■CAPITOL(US)B002523501