SAHARA/McCOY TYNER●SAHARA/McCOY TYNER■70年代に吹き荒れたフュージョンブームは、マイルス・バンド出身のメンバーによるチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァー、ジョー・ザヴィヌル&ウェイン・ショーターのウエザー・リポート、ジョン・マクラフリンのマハヴィシュヌ・オーケストラなどが人気を博した。それとは別の路線としてコルトレーン・グループ出身のマッコイ・タイナーが提唱した新しい形のジャズがある。耳障りの良いフュージョンに対してあくまでストレート・アヘッドでパワーとエネルギーに溢れたコルトレーンのスタイルを継承したものだ。フュージョンが主流となりつつあった時代にジャズ本来の精神性、パワー、即興性が絶賛され本流として残ることになる。メンバーも一新し、新しい感覚の超絶的なサウンドが奇跡の名盤として後の多くのミュージシャンに大きな影響を与えた。
●ソニー・フォーチュン(ss,as,fl)マッコイ・タイナー(p)カルビン・ヒル(b)アルフォンゾ・ムザーン(ds)
1972年録音
■ORIJINAL JAZZ CLASSICS(US)OJC-311